一昨年のインド旅行の話、3回目です。
前回、インドの家庭料理についてちょっと書きましたが、主食のことについてももうちょっと書いておこうと思います。
※今回はお菓子の話はありません。
さて、インド料理といったら主食は「ナン」のイメージがありますが、これはインドでも日本同様”レストランで食べるもの”であって、家庭の食卓に上ることはないそうです。
インドは広いので地域によっても食べられているものは変わり、北インドではおもに小麦、南インドではおもに米が主食になっているみたいです。
私が今回おじゃましているお家は北インドのデリーにあるので、やはり小麦を使った食品が主食になることが多かったです。
↓これがメインの主食となるチャパティ(ロティ)です。小麦全粒粉を使って作る、薄いパンのようなクレープのようなものです。素朴なおいしさ。
カレーなどのおかずをロティにつけて食べます。
↓これはパラタです。ロティの生地に具を挟んでからのばして焼く、薄いおやきのようなチヂミのようなもの。具入りなのでこのままでおいしく食べられます。
↓卵をはさんだロティを三角形に折りたたんだエッグパラタ。
↓そしてこれは何かというと…
ロティの卵とじです!
パンを卵でとじるなんて?と少し驚きますが、卵チャーハンとかフレンチトーストみたいなものだと思えば全然アリですね。
これもまた「エッグパラタ」ということになるんでしょうか。
↓さて、大きく膨らんだこれは何かというと、プーリーという揚げパンです。
なかなか巨大でびっくりしますが、風船のように中は全部空気。
ロティみたいにカレー等をつけて食べます。香ばしさやコクがあるのでかなりおいしいです。カロリーはおいしさ…。
これはレストランで食べた時の写真ですが、おうちでもプーリーを作って食べるそうです。
↓これは日本と同じような、四角いタイプの食パン。インドでは日本と同じく食パンがよく食べられているようです。日本で売られているものより薄切りで若干小ぶりです。
これを朝ごはんとしていただくことが多かったのですが、インドではただトーストするだけではないようなのです。
どうやって食べるかというと……
マッシュし味付けたじゃがいもやチーズなどの具をはさんで、ホットサンドにするのです。
↑上の写真はガスレンジで焼くタイプのもの。
↓こちらは電気式のもの。
ホットサンドができました。
もうめっちゃくちゃおいしかったです…!!
自分ではふだんトーストパンしか食べないですが、ホットサンドがこんなにおいしいとは。
とても優雅な朝食です。
食パンを、さきほど紹介したロティの卵とじみたいに卵とじにして食べることもあるらしいです。それもまた「エッグパラタ」ということになるのかな。揚げて食べることもあるそうです。
インドの食パンって、日本の食パンみたいにそのまま食べるもの、というよりは調理する食材、みたいな位置づけなのかもしれません。
さて、パン系以外だと…、
↓これはスージ(セモリナ小麦を粗挽きしたもの)を使って作られたおかゆのようなもの。
かなり辛かったです…。
↓これは小麦ではなく、米粉で作られた生地のうえに野菜が乗っている、チヂミのような感じのもの。ウッタパムといって、おもに南インドで食べられるものですが北インド・デリーのおうちの食卓にも上っていました。かなりあっさりとした味でした。
そして…
↓お米!日本と同じくお米も炊飯器で炊いて、主食として食べられています。
インドのお米は日本のお米よりぱさっとしてはいますが、やはりほっとする味…
↓これはクミン(ジーラ)を混ぜ込んだ、ジーラライス。カレーに合います。
おまけ
小麦粉を主食としている=粉モノ文化が栄えている北インドですが、ホームステイ先のお父さん(日本で仕事していて日本通)がこのように言われてました。
「もしインドで起業するなら、たこ焼き屋さんをするといいと思いますよ。インド人はきっとたこ焼きが好きですよ」
粉モノに加え屋台文化も栄えているし、たしかにたこ焼き屋は流行るかもしれません。もしインドでの起業を考えてたら、たこ焼き屋さんも候補に入れてみては。
このお家のお兄さん(子供の頃からひんぱんに夏休みに来日していて親日家)も、たこ焼きが大好きとのこと。実際に冷凍たこ焼きを買ってきてお家で食べているそうです。
そしてこのお兄さん、日本の食材で特に好きなものがあり、日本食材店に買いに行ったり日本から送ってもらったりしているそうなんですが、それ、何だと思います…?たこ焼きにも関係するものなのですが…
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それは「日本のマヨネーズ」なんだとか…!
インドで買ったら600円くらいする高級食材らしいのですが…なんでマヨネーズ…?
というかマヨネーズって日本の食材ではないですよね…??!インドにもありますよね…???!
…どうもベジタリアンの国インドでは市販のマヨネーズには卵が使われていないみたいで、インドのマヨネーズと私たち日本人が食べているマヨネーズとでは味がかなり違うみたいなんです。
なので日本のマヨネーズが、好きな人にはたまらない味になってる、というわけなんですね。
実際にデリーにある日本食材店に連れて行ってもらったら、メジャーどころのキューピーマヨネーズのほか、わりとマイナーなケンコーマヨネーズまで売られていてちょっとびっくりしました…!うちの近所のスーパーにもないのに、インドでケンコーマヨネーズに出会うとは。意外なところに意外なファンがいて、意外な需要があるもんなんですね。インドでの起業を考えていたら、ぜひこれもご参考までに…。
デリーの日本食材店。店内撮影不可だったので外観のみです。
ただし、日本通や日本好きのお父さんお兄さんをよそに、お母さんお嫁さんは日本食に対してはかなりクールな感情を持たれてる感じでした。
お母さんは前回お話したようにベジタリアンで、動物性食材が多い日本食はそもそもほとんど食べられません。
そしてお兄さんの奥さんは「私は辛いものが好きだから、日本食は好きじゃないです。中国や韓国になら行ってもいいけど、日本は辛いものがないので行きたくないな…」とおっしゃってました…。(ちなみにたこ焼きも嫌いなんだとか)
そ、そうか~~やはり辛いものじゃないとダメか~~~~
……ということで、もしインドでの起業を考えていたら、タコ・卵抜きのベジタリアン仕様で、激辛ソース対応もできるたこ焼きを考案してみるといいかもしれません。
タコ抜きでたこ焼きと言えるかどうかは疑問ですが…。