十条の「メソポタミア」では意外な食感のクルド菓子やピスタチオで作られたコーヒーが味わえる

中近東のお菓子

元々はインド菓子のご紹介(そして販売のお知らせ)をするサイトとして始めたこのブログですが、先日言ったようにほんとは中国菓子にも中近東~中央アジアあたりのお菓子にもすごくときめくし大好き!…ということで、新たに「西方菓子」をご紹介したり「好き!!」って言ったりするためのブログとして新装開店しております。

「西方菓子パラミタ」です。改めましてどうぞよろしくお願いします。

 

で、さっそく西方菓子ということで今回はクルド料理のお店「メソポタミア」さんのお菓子のご紹介をしようと思います。

クルド家庭料理メソポタミア十条のHP

※2018年末に行ったのを今頃レポートしています。遅すぎ…。インド菓子のサイトだったし、長らく休止していたもので。当時と現在でメニュー等変わっている部分があるかもしれません。すみません。

 

メソポタミアさんはJR十条駅から徒歩わずか1分の、めちゃくちゃアクセスしやすい場所にあります。

1階はドトールですが、メソポタミアに上がる階段はすでに異国…。とてもワクワクします。

 

とても雰囲気ある店内。

クルド系トルコ人の女性がオーナーで、シェフも同じくクルド系トルコ人の男性とのことでした。

内装もお料理も、本格的なお店です。本格的なクルド料理が食べられるのは、日本ではこのメソポタミアさんだけとのこと。

 

ちなみに…

クルド人とはトルコ・イラン・イラク・シリア等の中東各国の主に山岳地域に住んでいる、国を持たない世界最大の民族集団であり、人口は3,500万~4,800万人とも言われているそうです。

ただしその置かれている状況はかなり厳しいようで、また、日本に住んでいる在日クルド人の方々の窮状もニュースなどでよく耳にしますよね…

ですが独自の魅力的な文化を持ち、女性の自由や解放、権利と平等に力を入れている先進的な人々でもあるようです。クルド人民防衛隊には女性の防衛部隊があり、ISILとの戦いで戦果を挙げている、とのこと。イスラム文化圏において、これはかなり異色なことなのではないでしょうか。

ウィキペディア「クルド人」

 

 

さて…「メソポタミア」に話を戻しまして。

まずはランチをいただきました。

 

楕円形の茶色いのが、牛ひき肉団子のブルグル包み揚げというもの。

ブルグルというのはどうやら麦のことみたいです。

 

こちらはナスのひき肉詰め。

 

料理はそんなにスパイシーなわけでも甘かったり塩辛かったりするわけでもなく、わりと素朴な感じでした。食べやすい、優しいお味です。

なんというか「中東の山岳地帯で食べられている料理」、というのがほんとしっくりきます。

遥かなるクルディスタンに思いを馳せながら、ぜひ一度味わってみていただきたいです。

 

 

 

で、私の一番の関心事はこちら…

どーーーん

メソポタミアスイーツです!

 

ケレビスとレワニ…初めて聞く名前です。

ワクワクします。

 

 

こちらはケレビスというもので、くるみ入りの焼き菓子です。

(かなり大きく見えるのは隣に写っているコーヒーがデミタスカップだからです。ケレビスは大きめのクッキーくらいのサイズです)

見るからに素朴なんですが、お味もとても素朴でした。

メニュー表に「ファーテマ・ママの手作り」と書いてありますが、まさに「家庭の手作りおやつ」というような優しい感じのお菓子です。

 

悪くいうと…とても想像通りの味、とも言えるかも…

 

 

で、まあケレビスで「こういう感じだよね」と思い油断したのですが…

「他のお菓子もきっとこんな素朴な感じだよね」と思ったのですが…

「まあ見た目どおりの味ですよね」とあなどってしまったのですが…

こちらのレワニ(ココナッツとゴマのヨーグルトケーキ)を食べてビックリ!

見た目と味(食感)が全然違うんです!

 

見た目での予想は、サクッとしてパサッとしたいかにも手作りって感じの素朴なケーキ、口の中の水分が奪われてしまう系のお菓子、と思っていたのですが…

 

これ、食べてみるとなんかじゅわっ。。。としてるんですよ。

意外にもジューシーなんです。

 

西洋のパウンドケーキみたいな、バターたっぷり系のしっとり感とも全然違う。

カステラみたいに糖分などでねっとりしてるというわけでもない。

味自体は優しくて、まあ素朴といえば素朴なんだけど、なんかとにかくじゅわっ。。。としてるんです。

たぶんヨーグルトのケーキだからなんでしょうね。チーズケーキともまた全然違う、じゅわっとしたしっとり感。

「ココナッツとゴマのヨーグルトケーキ」とのことですが、ココナッツ感やゴマ感はそれほど強くなく、とにかくヨーグルトケーキとしての食感に驚きました。

いや~~こんなの初めて!!

 

私が「西方菓子」に求めるものって、こういう新鮮な驚きだったりするんだよな~~~

食べに来てよかった!!

 

ほんと大満足の出会いでした。

 

 

あとこのお店、メニューにあるコーヒーがまたすごく面白くて。

ピスタチオ100%(!!)のメソポタミアコーヒーと、

 

 

コーヒー豆・ピスタチオ豆に、カルダモン・シナモン・チョコレート・バニラなどを加えたオスマンコーヒー!!

 

 

私はピスタチオ100%のコーヒー、「メソポタミアコーヒー」を頼んだのですが、これすごいです。

コーヒーと名はついているが、当然(コーヒー豆を使った)コーヒーではない。

おそらく、焦がしぎみに深く煎ったピスタチオを粉にしてお湯で溶かしたようなものなんだろうと思います。トルココーヒーみたいな感じで。

おいしいとかおいしくないとかじゃなく、ここでしか味わえない味です。

まったく飲んだことのない味に、こう来たか~~~!と唸ります。

なんかもう、すごく文化とか異国情緒とかを感じる。

世界は広いんだなーと思える。とにかくロマンを感じてときめきます。

新しいもの、珍しいものが好きな人にはぜひ一度ためしてみていただきたいと思います。

カフェインレスなので、コーヒーの代替品としても価値ありですね。

(あっ全然まずくはないし、ちゃんと普通においしいです。ただ、とにかく珍しい、新しい。慣れるとすごくおいしいかも。もしかしたら普通にトルコレストランとかにも置いてあるのかもしれないけれど、私はここで初めて飲んだのです。あしからず。)

 

 

というわけで、クルド料理のお店「メソポタミア」さんでいただいたクルド菓子のお話でした。

そうだ、十条に行くなら十条銀座という商店街や東十条商店街なんかも面白いのでオススメです。ちなみにこのあたりにはバングラデシュの人が多く住んでいるとのことで、ハラル食材店もけっこうあったりするんです。メソポタミアランチのあとに街歩きもぜひ。

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